音楽のUIUX / アナログレコードの話

音楽のUIUX / アナログレコードの話

ここ数年の音楽ツールは、めっきりサブスク。
MANGADORONも2020年に、配信オンリーなリリースをしてしまった。

サブスク。

画面触るだけでパッと次の曲がながれるし、何百万という曲からランダムに、聴いたことない曲たちから、俺が好きそうな曲をAIが見つけてくれる。一瞬で。

めっちゃ便利で、手放せないものではあるのだけど、飽きっぽい俺はすぐ曲変えてしまう。

盲目的に好きなアーティストでもないと、アルバム全通しで聴かなくて、その日の気分のプレイリストを垂れ流しちゃう。

あと、クリアな音質でイヤフォンで聴いてると、どーしてもミキシングの手法とか、楽器のプレイアビリティに耳が行ってしまう。
あー、いいフレーズ考えるねー、とか、おーそこでこんなリバーブ使いするんだー、とか。
もう、聴くより作ってる時間のほうが長くなってしまった人の職業病だ。

そうそう。
私ごとですが、引っ越ししまして、ダイニングの端っこに少しスペースができて、
今までホコリかぶってた安めのレコードプレーヤーを置くことができました。

テレワーク終わりの晩酌時間にレコード一枚二枚聴くのが最近の日課。



XTC、デビッドボウイ、トッドラングレン、ルーリード、テレビジョン、コステロ、ビリージョエル、トーキングヘッズ、ジャニス、エルモアジェイムズ、ジョンリーフッカー、カーティス、スライ、ブラックウフルー、バーニングスピア、などなどなどなど、終業〜息子就寝後の1時間、音楽と戯れる。

音楽作る身としては、いまレコードを聴くというのがすごくいい経験だなー、と痛感しています。

ちょっと大袈裟だけど、つくづく音楽は、エクスペリエンスの隣にいるものだなあ、と。

 

 

レコードって、音楽の再生デバイスとしては最古なんでしょうか。独特のUIUX。さまざまな制約がある。

収録時間は、12インチ33回転のLPで、片面だいたい18〜20分。両面で36〜40分。あんま、長くない。

A面からB面へは、針を上げて、盤を裏返して、針を落とす必要が。垂れ流してると、音が止まっちゃう。SPINNERSのLPなら、「I’ll be around」のエンディングの余韻が消えるか消えないかの間に、この作業をすることに。

※たまたま、今聴いてたのです

 

ホコリやキズでプチプチ音が入ったりするし、あんまりぞんざいに扱うと音が飛ぶ。

針やベルトも消耗品。プレーヤーのお手入れも必要。

昭和の頃でも、レコード1枚1000〜3000くらい?月980円で30万曲!に比べると破格に高い。

プレーヤーも昔は高価だったでしょうね。ポケットに入らないし、居間とかにデーンと置いて、仕事も家事も片付けて、コーヒーなりお酒なりテーブルに置いて聴くことになる。

こんな思いして音楽聴くんだから、必然的に音楽ってものをよく噛んで愉しむことになるよね、メロディや音や空気感、曲と曲の間とか。一緒にちびちび飲むお酒の味とかも。

ちょっと、そんな感じの音楽観賞をやってると、レコード盤1枚に込めた作り手の思いとか文化背景とか、お酒に混ざってぐいぐい入ってくるわけです。

ボーナストラックたくさん入れたCDアルバム(これはこれで愛してるけど)と違って、ダレない曲順。アルバム全体だけでなく、A面とB面でもきっちりまとまった世界観とか、
盤を裏返すときの気持ちすら計算されたような空気感とか。
俺知らんかった。もぐりでした。

※ XTCのアナログ、BLACK SEA DRUMS AND WIRES CDと収録曲結構違う。まったくダレない。CDで感じた隙がまったくない。

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レーベルのシールが絶対真ん中からずれてて、再生終わりに針がシールを「ガガーーーーーーー」っとなぞるジャマイカのハッピーなダブレコード、これ、煙でモクモクの工場で酔っ払って作ったべ、たのしー感じで、とか。

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※ このレコード、レーベルシールが音溝まではみ出して最後まで聞けない痛烈なご愛敬が。Lee Perry 先端でありハッピーな人でした。この1曲目が「クワガタ〜クワガタ〜」って聞こえるってんで、息子も好きです。R.I.P.。

話題を狙ったスキャンダラスなアートワークのインパクトが最高に伝わるデカいジャケットとかとか。

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※ BOWBOWBOWは、カセットテープも楽しいバンドだけどね。マルコムマクラーレンのクリエイティビティ、大好き。

歳取ってるし、音楽人だし、どっちかっつたら音楽は聴いているほうだとは思いつつ、古いものからもまだまだ出会いがある。やばい。

MANGADORON、めっきりライブハウスご無沙汰ですが、音源制作は性懲りもなくめちゃめちゃ進めていて、そんな中のこんな気づきの一つ一つが、励みになったりしています。

 

音楽は酒のつまみ。最高の。

で、エクスペリエンスの隣にいるもの。

楽しさも、辛さも、恋も堕落も、酩酊も幸福も絶望も。いろんな断面にいることで痛烈に感覚や記憶に入り込むものなんだと思う。

己のエクスペリエンスを随所にエッセンスしながらも、誰かの心にスッと入り込む、
それができる音楽を作りたいし、作ることも聴くことも、楽しみたいと思っています。

(アナログ盤は、、なんかの間違いでめっちゃ売れたら、作ります 笑)

あ、レコードって集め出すと、経済的にも住宅事情的にも(人間性にも?)大変なことになりますよね。なんでもかんでも買うのではなく、条件を満たすものだけを買う、ということにしてみています。

条件↓。

・レコードで出すことを想定したもの(CDやデータをレコード化したものではなく)

・CDで持っててもいい、サブスクで聴いてるやつでもいい、でも、レコード聴く体験が楽しそうなものを買う。

・UKオリジナル盤、とか、プレス違いとかは買わない。聴ければいい。

・でも、ちゃんと聴ける(盤状B+とか、そういうやつ)。所持に意味はない。聴けなければ。

・ジャケットちゃんとついてる(きれいすぎなくてもいいけど、パッケージがちゃんとある)

 

なので、アホみたいにたくさん買って、家計と住宅に迷惑をかけないのだ俺は。

だから今週末は、5枚しか買いませんでした!

だめだこりゃ。

 

ゆうたレッド