須田信太郎著「江戸川ハートブレイカーズ」ですよ。
「ウルティモスーパースター」「やさしい女は何処にいる」「淀川ハートブレイカーズ」などなど、一部のマイノリティ人生を謳歌するものに多大な影響を与え続ける筆者の代表作。
須田さんが書き下ろしてくださった、MANGADORONの「ロケット」も、やっばいです。(漫画作品は、掲載サイトがなくなった?かなにかで、いまは見れず、、MANGADORONの音楽付きでご覧ください。泣けます。)
江戸川ハートブレイカーズは、1993〜1994年頃に、増刊ヤンマガ(黒ブタか赤ブタか)に連載されたもはや幻の作品ですが、2014年には電子書籍での再販(http://dbookfactory.jp/edogawa/)がされ、2018年にはアイドルを主人公にした短編が、そして2020年にはコロナ化でもがくバンドマンにフォーカスした短編が発表されたり(https://note.com/jimirijp)、さめやらぬ青春はまだリアルタイムに続いています。ぜひご一読を。
MANGADORONのアルバム「不発弾」のジャケット飾ってくれている、不発な人々のパンクでロックでメロウな、愛に溢れたドラマ、ぜひご一読を。
でね、
2020年の新作をワクワクしながら読み、「いいな〜!」って思い、
そういえばこの作品の話をなんで今までブログにしたためていなかったのだろうと思い、このブログを書こうと思い立ち、
今日はまず電子版じゃなくて、単行本を手にとって、古いコミックの紙の匂いを感じながら、写植の活字で読んで・・・と本棚に向かって事件に気づいた。
本棚に、ない。俺の「江戸川ハートブレイカーズ」が・・・。
高校生時代から大事に大事に蔵書におき続けた、、手垢まみれのヤンマガKCが、ウルティモスーパースターの横にも、ノーホシTHEルーザーの横にも、バタアシ金魚の横にもない。アントニオ猪木自伝の横にも、全面戦争だプロレスの横にも、金網の青春の横にも、ない。なくなってる。
なんてことだ、これが後厄か。
アサミちゃんのサークル飲みに乱入した浅野井が、チャラい大学生にイラついて吐いたセリフ「てめえら、カラオケ大好きだろ。スキーとか大好きだろ。Jリーグとか、大好きだろ。」とか
東京ドライバー、盗んだチャリで街道を爆走した勝又さんが浅野井に投げつけたセリフ「出る杭は打たれるが、出過ぎる杭は奴らにゃ打てねえ。突き抜けちまえ、誰もついてこれねえ」とか
サンボマスターもまだいなかった頃に、エバタくんはスッコーンとブサイクに、突き抜けた歌を歌ってた。ラブパンチ&ナポリタンズ。とか
B’zのTシャツ着たパンクス(!?)に殴りかかる勝又さんのセリフ「リアルじゃねえ〜!」とか
勝又さんの昔の悪仲間で、今はサッカー選手になった石川が、真面目にバイト始めた勝又さんを「ヘコヘコしてやがった」とか
浅野井が、社会に迎合できなすぎてアパートで裸で暴れ、部屋で落ち込む勝又さんに酒を注ぎながら言う「やっぱさ、必要だよ、歩み寄り」とか
「ダサかっちょいい、それは爆発寸前の火山というか「いつでも素手でやってやるぜ」というか、大仁田のノーロープ有刺鉄線爆破マッチというか、オーティスのシャウトのかっこよさだよ!」とかとかの名台詞や
河原でつまむ白菜と春菊だけのスキヤキとか、最終回の激烈な筆致とか、こんな夜にお前に乗れないなんて。。
大掃除も終わった年末、妻に怒られない程度に、ひっくり返して探そう。。
ゆうたレッド