ポテトチップの話をしようじゃないか vol.1 | 呼称「ポテチ」の始祖は「きんぎょ注意報」であってるのか。

ポテトチップの話をしようじゃないか vol.1 | 呼称「ポテチ」の始祖は「きんぎょ注意報」であってるのか。

2023年2月16日

みんな⼤好き「ポテチ」。

ポテチ嫌いな⼈いないですよね?
ダイエット中で局地的に「嫌い」という⼈も、好きという認識です。
俺はもう⼤好きです。中年になって摂取量は減りましたが、それでも⾷べ物界の頂点と⾔える。

仕事終わりや休⽇にダイニングでボリボリやってると、⽗が⾷べるものに興味薄な息⼦ですら「パパのポテチ⾷べたいー」と⾔う。
遡ること30余年。俺も⼦供のころ⾔ってたなー。「お⺟さん、ポテトチップ⾷べたい!」「わーい、ポテトチップだ!」って…



ん?息⼦は「ポテチ」と⾔った。俺が⼦供の頃は「ポテトチップ」だったなそういえば。と。

略語や新しい⾔葉は常に⽣まれるもの。「ポテチ」はいつ⽣まれた⾔葉なんだろう。
そこ調べてみた、という話です。(注:⼀応、インディーズで毎年リリースもちゃんとしてるミュージシャンのブログです)


いつの間に「ポテトチップ」は「ポテチ」になったのか。

俺の「ポテチ」初記憶、それは「きんぎょ注意報」である。

わぴこ & ぎょぴちゃん

『きんぎょ注意報!』(きんぎょちゅういほう)は、猫部ねこによる⽇本の漫画作品。またはそれを原
作にしたテレビアニメ、アニメ映画、ゲーム作品。少⼥漫画雑誌『なかよし』(講談社)にて1989年
から1993年にかけて連載された。単⾏本全8巻。略称「きん注」。
ポテトチップスの略称「ポテチ」を⽇本中に広めた作品として知られている。
連載中にアニメ化され、1991年1⽉12⽇から1992年2⽉29⽇にかけてテレビ朝⽇系列(ただし⼀部系列
局除く)で⼟曜⽇の19:00-19:30に放送された。全54回(108話)。

Wikipediaより)

そうだ。きんぎょ注意報だ。後続の「セーラームーン」や、ライバル誌で活躍の「ちびまる子ちゃん」とか名作ラッシュでも埋もれずに、大ブーム起こしてましたよね。わぴこがポテチをボリボリ食っていた。

1989年、俺は11歳⼩学五年⽣。まったくコンテンツに記憶がないのだが、妹がテレビで流していたのを流し⾒して「ポテチ」という⾔葉を初めて⽿にした。
(なんか、⼥⼦の漫画っぽい軽〜い造語だなあ)と思ったのを記憶している。

Twitterに投稿しとこう、した。
そしたらMANGADORONがちょいちょいお世話になってるTAMA-CHANから、気になるメンションがついた。

きんぎょ注意報ではなくて、湖池屋!?


湖池屋の登録商標が先じゃないすか?

確かに湖池屋が「ポテチ」なる商品をを出した憶えがあるようなないような。
でも、今コンビニの棚にあるのは「コイケヤポテトチップス」だし「カラムーチョ」だし「プライドポテト」とかだ。「ポテチ」なんて商品はない

モヤモヤがやばい
どうでもいいことなのに、いや、ポテトチッパーとしては放念できない疑問と妄想。

TAMA-CHAN俺より5歳若い。当時5年⽣の俺に対して、彼はまだ幼稚園のクソガキだった。ポテチ愛は俺の⽅が深いし⽣涯消費量は俺が10倍くらいいってると思う。俺が正しいと思う
モヤモヤさせられて悔しいから、とりあえず調べてみた。




結論:「きんぎょ注意報」のほうが先ということで良さそう。

「きんぎょ注意報」の掲載&放送期間は前述のWikipediaで、「ポテチ」の商標は特許情報プラットフォームで調べる。

きんぎょ注意報が講談社「なかよし」で連載開始されたのは、1989年2⽉。(テレビ朝⽇でアニメ第⼀話が放映されたのは1991年1⽉

対して、湖池屋が「ぽてち」を商標出願したのは1989年12⽉。(登録は1992年11⽉

ちなみに、漫画で「ぽてち」が初登場したのは第3話。(1989年5⽉号と思われる。第3話「ぎょぴちゃん行方不明!?」。)
アニメ版では2回目の放送で「ぽてち」初登場。(1991年1⽉。第4話「新田舎ノ中スパイ作戦」。)

「ぽてち」が世に出た7ヶ⽉後くらいに、湖池屋が「ぽてち」の商標登録のために動いたことになる。
やっぱり、「ぽてち」の初出は「きんぎょ注意報」。始祖は筆者である猫部ねこ先⽣ということで間違いないだろう。

俺が正しい。TAMA-CHANには今度ポテチを差し入れてもらうことにする。コストコのでかいやつ。

解決だ、決着。でも…



でもなんで、こんな近い時期に「ぽてち」商標登録が⾏われたのだろう。

結果を並べてこうやってみると、あまりに期間が近い。「ポテチ」の波及にはこの2者の結託があったのか、なかったのか。ポテトチッパーとしては知らずにはいられない。
というわけで、もうちょっと調べることにしたのだが、なかなかこれが⼤変だったのです。

(続きます)

ポテトチップの話をしようじゃないか vol.2|湖池屋「ポテチ」と「きんぎょ注意報」の関係は?

子供の頃は「ポテトチップ」だったはずの一般名称が日本全体でいつの間にか「ポテチ」に変わった。その理由は「きんぎょ注意報」のブームだったと確信を持ちつつ、新たな疑問が生まれた前回。 今回はその続きです。
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