ポテチ嫌いな⼈いないですよね?
昔、小学校の社会の教科書で遠洋漁業を習ったとき、マグロ漁船の食事献立メニューに「ポテトチップ」と書かれていて心ながらに「漁師になりたい」(魚食べれないのに)と思うくらいにポテチが好きです。
子供の頃は「ポテトチップ」だったはずの一般名称が日本全体でいつの間にか「ポテチ」に変わった。その理由は「きんぎょ注意報」のブームだったと確信を持ちつつ、新たな疑問が生まれた前回。
今回はその続きです。
注:⼀応、ここはインディーズで毎年リリースもちゃんとしてるミュージシャンのブログです。
なのに、なんでこんなことしてるんだ?
ポテトチップが好きだからさ。
(前回はこちら↓)
新たな疑問:「きんぎょ注意報」連載開始の裏で、湖池屋が「ポテチ」の商標登録をしていた。それはなぜ?
「ポテチ」という⾔葉は、「きんぎょ注意報」が広く世に伝えた。
「ポテチ」の始祖≒「きんぎょ注意報」の猫部ねこ先⽣。
「きんぎょ注意報」連載開始の裏で、湖池屋が「ポテチ」の商標登録をしていた。
素直に、理由が気になる。ポテトチッパーの好奇心。
ここで思いついた仮説は3つ。
他にも⾊々あるかもしれないけど、肌感で確度が⾼そうなもの、かつ、リサーチできそうなもの。そして調べたらなんか出そうなことも考えた。
A たまたま説/すでに流⾏ってた説
そもそも「ポテチ」という⾔葉がJKの間で流⾏ってたりして、⾃然の流れで2者が「ポテチ」を導⼊した?
これは、当時のトレンドワードを調べるとわかるかもしれない。
B 湖池屋が、TVアニメスポンサーだった説
連載開始時からアニメ化が決まっていて、メインスポンサーは湖池屋。新商品を作中に登場させた?
商品がイけてなかったら監督がブチ切れて⼈類全員死亡とか?(イデオン)
まずは「きんぎょ注意報」の番組スポンサーを調べてみよう。スポンサーだったら、実際商品が出ているかも確認だ。
C 湖池屋が、トレンドワードを掴んだ説
湖池屋がマーケリサーチ観点で、⼦供の⼼を鷲掴みしてるものをいち早くキャッチして商品化した?
これはBの調査とも被るけど、当時どのタイミングで「ポテチ」という商品が出てたのか、調べてみよう。
意気揚々とリサーチを始めて、早々に気がついた。
この調査、難航しそうだな…と。
「ポテチ」=「ポテトチップス」。
「ポテチ」が浸透しすぎてて、名称として検索することができない。
い、言ってる意味わかります?
例えば、「ポテチ+いつから」で検索すると、ポテトチップ誕⽣にまつわるコンテンツが続々出てくる。(1850年代にニューヨークのホテルでシェフがポテトフライの厚さにケチをつけるお客に対してめちゃめちゃ薄いーーーというポテトチッパー基礎知識)
「ポテトチップス」=「(昔も今も未来永劫も)ポテチ」。
あたかも1850年代のニューヨークでもそう呼ばれていたかのような。少なくとも検索エンジンのAIはそう認識しているようだ。
「ポテトチップ+流⾏語」「ポテトチップ+若者⾔葉」とかだと、「ポテチショック」「カウチポテト」とか出てくる。「ポテトチップ」から「ポテチ」へトランスフォーメーションしてる。私はその飛ばされた行間が知りたい。
1989年ー90年代の流⾏語を調べてもーー
- セクシャル・ハラスメント
- Hanako
- DODA/デューダ(する)
- オバタリアン/オバタリアン旋⾵
- ケジメ
- 24時間タタカエマスカ
- イカ天
- こんなん出ましたけど〜
- 『壁』開放
- 平成
- NOと⾔える⽇本
- ファジィ
- “ブッシュ”ホン
- オヤジギャル
- アッシーくん
- ちびまる⼦ちゃん(現象)
- バブル経済
- ⼀番搾り
- パスポートサイズ
- …じゃあ〜りませんか
- ⽕砕流
- ひとめぼれ
- 川崎劇場
- 地球にやさしい
- 紺ブレ
- 若貴
- 損失補填
- 僕は死にましぇ〜ん
- ダダーン ボヨヨン ボヨヨン
- ダンス甲⼦園
- チャネリング などなど
…「ポテチ」、ない。
ただただ「ポテチ」という言葉の定着度合いに驚きつつ、「きんぎょ注意報」の前から流行ってたんじゃない?という仮説は⽴証に⾄らず。
少し疑問は残しつつ、「きんぎょ注意報」ブームが世の中に「ポテチ」を定着させたと考えることにする。
湖池屋はアニメ「きんぎょ注意報」のスポンサーではなかった。
これもなかなか。
テレビ番組のスポンサーを調べるサイト、データベースで「きんぎょ注意報」の情報が出てこない。Wikipediaにも番組提供情報がない。
しばし悩んで、アニメオープニング後の提供画⾯を探す探す探す。
で、第⼀回放映の記録をニコニコ動画で発⾒!
中⾝の記憶がないけど曲は覚えてるもんだ。当時のアニソン作曲⼒マジすごい。
最後まで見ると…
あった!
バンダイ、ケロッグ、ニッスイ、アキレスと…明治製菓!
湖池屋は提供してない。なるほどー。番組と湖池屋の関係はナシと考えて間違いないだろう。
ちなみにやはりバンダイとニッスイはタイアップ商品出していました。
残るはこの説!なのだが…
商品の情報が出てこない!
湖池屋がトレンドに乗って「ポテチ」という商品を出して当てたんだろう!という説。
スポンサーでもなく、たまたまでもなければこの線が濃厚なのではないか。
ひとつ、商品発売時期やパッケージを見てその推察を深めてやろう、と思ったら…
検索で手に入れられる情報が全然ない!
前回発見した、商標登録されている事実のみで、商品が世に出たのか、情報がない。
湖池屋の公式サイトでは、のり塩味の歴代パッケージが⾒れる。でも、その他商品の歴史が細かく追えない。企業沿⾰やWikipediaの情報では、「スコーン」や「カラムーチョ」とかのフラッグシップブランドごとの登場時期までしか追えない。
「湖池屋 昔 ポテチ」とかで調べると、公式Twitterが発売当初の商品パッケージを投稿していた。
やーん素敵。でも違う。今知りたいのはピンポイントで「ポテチ」って商品があったのか、だ。
でも、そりゃそうだよな〜、1953年の創業以来絶えずお菓⼦を世に出してる企業。
1962年に初代ポテトチップス発売開始以来すごい種類の商品を作ってるはず。カタログを全部保管できないことは想像に容易い。
1962年にレコードデビューしたビートルズだって、知られてない現存しないブートレグとかまだまだあるかもしれん。
あー、ここで暗礁に乗り上げた。
ここまでの調査で、湖池屋が「ポテチ」というトレンドワードをキャッチして、
アツいタイミングに「ポテチ」商品を世の中に出した!という線が濃厚なのに。
濃厚なのに。「ポテチ」という名前の商品があった、売られたという形跡が⾒当たらないのだ。
途方に暮れて一服しつつ(キーボードがベタつくからポテチはまだ我慢)、前回調べた「きんぎょ注意報」と湖池屋の「ポテチ」にまつわるアクションを図⽰してみた。
うーん、どうしても、何か関係を感じるタイムラインに見える。
特に、湖池屋が何かしら「きんぎょ注意報」の動きに追いつこうとしているようにしか見えぬのです。
う〜〜〜〜〜ん
どうしても、どうしても、ここの2つの疑問を解決したい…
ポイント1:
作品内で「ポテチ」が登場してからたった7ヶ⽉の期間で、「ポテチ」という⾔葉に注⽬し、商品企画と商標出願まで⾏えるのか!?
製品開発のサイクルって全然わからないけど、まだ連載始まったばかりの漫画を見て「この漫画、当たる!」と「ポテチやばい!」というポテンシャルを見抜いて、商品企画に落とし、重役までプレゼンを通し、商標段取りへ進めると考えると、7ヶ月は短期間な気がする。
ポイント2:
てゆうか、そもそも、「ポテチ」という名の商品は発売されたのか?
商品を見たい、せめて、あったのかなかったのかはっきりさせたい。
新しい事実は新しい疑問を生むばかりだが、なんか、湖池屋の人には「きんぎょ注意報」にインスパイアされて「ポテチ」の企画商標を通して、無事アニメ放映中に商品発売までできていて欲しい気になってきた。
なんとか、調べる術はないか…。頭を抱える。まだもう一踏ん張りしてみることにする。
いや、仕事しろって、てゆうかバンドやれ、と。
でも、この2つの疑問だけは、どうしても解決したい。
なぜなら俺はポテトチッパーだから。
(いえ、ライブのオファーお待ちしてます。曲も聴いてくださいね)
Vol.3に続きます。次が最終回。
ゆうたレッド